CLIP STUDIO PAINTの対称定規は、その効果が有効な範囲をいくつかのパターンで設定することができます。
その中でちょっとわかりにくいのが「同一フォルダー内で表示」。これ、状況によって効果範囲が変わるんですよね。
今回はその効果範囲についてみていきます。
同一フォルダー内で表示
対称定規の「同一フォルダー内で表示」は、同じフォルダー中にあるすべてのレイヤーに対して対称定規が有効になるというものです。
……が、ちょっとややこしいのは、この機能、これだけではないんですね。
条件を満たさない場合は、キャンバス内にあるすべてのレイヤーに対して対称定規が有効になるという、ちょっぴり変わった設定になっています。
というわけで今回は「同一フォルダー内で表示」を使った場合の様々な状況についてみていきます。
今回は次のようなレイヤー構成を例としてみていきます。
「レイヤー1」は通常のレイヤーで、「フォルダー1」の中には「レイヤー2」と「レイヤー3」が入っています。
基本の使い方
対称定規の「同一フォルダー内で表示」は、同じフォルダー中にあるすべてのレイヤーに対して対称定規が有効になります。
たとえば次のような場合。
フォルダー1の中に入っている「レイヤー3」に対称定規「同一フォルダー内で表示」が設定されています。
この場合は、同じフォルダーの中にある「レイヤー2」にも、「レイヤー3」と同じ対称定規が有効になります。
また、次のようなケースも同様です。
フォルダー1の中に入っている「レイヤー2」に対称定規「同一フォルダー内で表示」が設定されています。
この場合は、同じフォルダーの中にある「レイヤー3」にも、「レイヤー2」と同じ対称定規が有効になります。
つまり、同じフォルダーの中にあるレイヤーであれば、レイヤーの順番は関係なく、すべてのレイヤーに同じ対称定規が有効になるわけですね。
フォルダー自体に対称定規を設定した場合
ちょっとややこしいケースがこちら。
フォルダー自体に対称定規「同一フォルダー内で表示」を設定した場合です。
この場合は、フォルダー内の「レイヤー2」「レイヤー3」だけでなく、なんとフォルダー外にある「レイヤー1」にも同じ対称定規が有効になってしまいます。
そう、「同一フォルダー内で表示」が適用される条件を満たしていないので、キャンバス内にあるすべてのレイヤーに対して、同じ対称定規が有効になってしまうんですね。
つまり、「同一フォルダー内で表示」は、「フォルダーの中にあるレイヤー」に設定された場合に条件を満たすというわけですね。
ですので、フォルダー自体に対称定規を設定して、有効になる範囲をフォルダー内のみにしたい場合は、「同一フォルダー内で表示」ではなく、次のようにします。
「編集対象のときのみ表示」にするんですね。このようにすると、効果が有効になる範囲がフォルダー内のみになります。
フォルダー外のレイヤーに設定した場合
つづいての例はこちら。
フォルダーの外にあるレイヤーに対称定規「同一レイヤー内で表示」を設定した場合です。
この場合は、「同一レイヤー内で表示」が適用される条件を満たしていないので、キャンバス内にあるすべてのレイヤーに同じ対称定規が有効になります。
対称定規を設定した「レイヤー1」のほか、フォルダーの中に入っている「レイヤー2」「レイヤー3」にも同じ対称定規が有効になります。
つまり、対称定規の「同一フォルダー内で表示」は、フォルダーの中にあるレイヤーに設定した場合に効果を発揮するというわけですね。
記事で使用したツール
今回の記事で使用したツールは次の通りです。
【CLIP STUDIO PAINT PRO】
同じことで困っている方がいましたら、よかったら参考にしてみてください。