先日、久々に万年筆の「カクノ(kakuno)」を使おうとしたところ、インクが固まって書けなくなっていました。
カクノはインクが蒸発しやすい傾向があり、使わないまま放置しているとインクが固まってペン先に詰まってしまいます。
こうなると書くことはできず、このままでは新しいインクを入れても使うことができません。
というわけで今回は、「カクノ(kakuno)」のインクが固まって書けなくなった時の対処法をお届けします。
書けなくなったカクノ、どんな手入れをすればいい?
カクノのインクが固まってしまった時は、ペン先を洗浄すると使えるようになります。
「洗浄」というと、ゴシゴシとこすって洗うようなイメージがありますが、万年筆の場合は「水やぬるま湯につけておく」のが基本になります。
カクノの洗浄方法
1.カクノを分解します。
2.水やぬるま湯を入れた容器の中に、ペン先をそっと入れます。
最初はペンの先だけがしずみますが、空気が抜けてくると全体がしずむようになります。
3.しばらくすると、インクが少しずつ溶け出してきます。
4.インクが溶け出してくると、全体がにごってきます。
にごってきたら水やぬるま湯を交換します。にごってくるたびに交換し、できるだけキレイな状態でつけておくようにします。
5.ペン先がある程度キレイになったら、水やぬるま湯にそのまま一晩つけておきます。一晩たつと、ペン先がすっかりキレイになっています。
あとは水道で、軸のほうからペン先にむけて水を何度か通してみて、インクの色が出なければOKです。
インクの色が出る場合は、また水やぬるま湯につけて、キレイになるまで繰り返します。
インクを入れてカクノ復活!
ペン先がキレイになったら、インクを入れればカクノが復活!また書けるようになります。
今回はコンバーターをつけて、パイロットの「月夜」というインクを入れてみました。
「月夜」は、パイロットが展開する「iroshizuku(色彩雫)」シリーズの1色です。ほんのりとグリーンが入ったブルーは、まさに月夜の空のよう。
↑字だけでなく、絵も描きたくなるということで「描く」という字を使っています。
インクが固まって書けなくなったカクノも、このようにペン先を洗浄すると元通りになります。
記事で使用したカクノ&インク
今回の記事で使ったカクノとインクはこちら。
記事では「中字」のカクノを使っていますが、同じ軸のカラーで細字・極細字のものもあります。
今回は、パイロットの万年筆「カクノ」が書けなくなった時の対処法でした。よかったら参考にしてみてくださいね。