先日、当サイトの画像を盗用しているブログを発見しました。
たまたまみつけたのですが、これはひどい……。
相手は「はてなブログ」だったのですが、私のつくった画像を無断使用、パクって記事を書いています。
というわけで、さっそく「はてなのサポート(運営)」に連絡をして対応してもらうことにしました。
先に結論を言っておきますと、私の画像を盗用していたはてなブログは利用停止になり、ブログがまるごと削除となりました。
相手のブログは「はてなブログPRO(はてなの有料ブログ)」で、3,700以上の記事がありましたが、ブログごと削除となりました。
ただ、削除申請が通るまでなかなか大変でした。
というわけで今回は、盗用された画像の削除申請が通るまでの経緯を書いていきます。
どんなふうに盗用されていた?
まずはどのように盗用されていたかを書いてみます。
盗用されていたのは、私が2018年2月に投稿した記事で使っていた画像です。
それに対し、相手は2020年8月に、私の記事を盗用した画像を投稿しています。
こちらが該当箇所のWEB魚拓です。
※すぐに表示されない場合は、しばらく待つと表示されます。
盗用されていた部分のスクリーンショット
盗用されていた部分をスクリーンショットで比較してみます。
こんな感じで盗用されていました。相手のブログは削除されているので、キャッシュから取得したデータを使用して比較しています。
【私のサイト】
【盗用していたはてなブログ】
【私のサイト】
【盗用していたはてなブログ】
【私のサイト】
【盗用していたはてなブログ】
どの画像も完全に一致しています。
画像の切り取り位置もすべて一致、さらには私が画像を作る際にミスをして文字や枠がズレてしまったところも全く同じです。
これはあきらかに無断使用、パクリですね。また、赤色の部分をみるとよくわかりますが、盗用している側の画像は、画像が劣化しています。
ちなみにこのブログ、私のサイトからだけでなく、いろいろなサイトから画像や文章をパクリまくっている様子。
これはひどい……ということで、さっそくはてなのサポートに問い合わせてみることにしました。
これは特殊なケース?
問い合わせる際に、1つ気になる点がありました。
それは盗用されていたのが、解説用の画像という点です。
たとえば、今回盗用されていたこの画像。
この画像は、Firefoxの機能を解説するために、私が文字を入れるなどの加工をしたものです。
が、画像のベースとなっているのはFirefoxのオプション画面です。
Firefoxの利用者であれば、誰でもみられるものです。
この画像をつくったのは私ですが、一般にいう、文章の丸パクリや写真の無断転載とは、ちょっと性質が違うようにも思えます。
ですが、勝手に使われていることには違いありませんので、はてなのサポートに問い合わせてみることにしました。
はてなブログのサポートに連絡
はてなへの問い合わせは、はてなSupportページの「お問い合わせフォーム」から行います。
今回は、件名を「画像を盗用されています」として、次のようなことを書いて問い合わせをしました。
- 私のサイトの画像が、はてなブログで盗用されています
- 私の記事のURLと、盗用しているはてなブログのURLを記載
- 私が制作した画像である証拠
- 明らかに無断使用なので、該当ブログの削除申請をします
盗用された画像は「たまたま似たような画像になった」と言われないように、私がつくったものである根拠をしっかりと書きました。
すると、翌日、「はてなサポート窓口 法務関連対応チーム」から返信がありました。
……が、内容をみておどろきました。
はてなからの返信に愕然
「はてなサポート窓口 法務関連対応チーム」から届いたメールを要約してみます。
- はてなが決めた手順に沿って削除の申立てをしてください
- その内容をはてなで確認し、発信者に対し意見照会を行います
- 発信者に正当な反論がなければ、1週間の猶予を持って情報を非公開とします
といったことが書かれていました。
……は!? な、何コレ?
「1」はアリとしても、「2」と「3」は「ちょっと待て!」という感じです。パクった相手に対してずいぶんと優しいルールであります。
しかも、なんとでも言い逃れができそうなルールです。
……てか、「正当な反論がなくても、1週間の猶予」って何?
それまで画像を無断で使われ続けろということでしょうか。
手順通りに申請をしてください
ちなみに、削除の申立てをする際に、書くようにいわれた情報は次の通り。
「はてなサポート窓口 法務関連対応チーム」からのメールをそのまま引用します。
■住所
■氏名
■連絡先
(非公開の個人情報は弊社内でのみ本人確認のため保管し、同意がない限り公開はいたしません)■侵害情報についての各情報
・ 掲載されているURL
・ 掲載されている情報
・ 侵害されたとする権利
・ 権利が侵害されたとする理由(詳細)■送信防止措置を希望する意思表示
(特に送信防止措置を保留したい事情がない限りは「希望します」としてください)■発信者への氏名開示の可否
■発信者への申立内容の公開の可否
(原則として、言及されている当事者からの削除申し立てがあった事実は発信者に対し
公開する必要があります。特に、記事内に実名が含まれている場合は、実名を伏せて
対応を行うことはできません)
私の名前・住所・連絡先をはじめ、様々な情報を書くように言われます。
しかも、私が最初の問い合わせで書いたことも、あらためて書く必要があるようです。
いろいろと思うところはありますが、このメールに返信しなければ、削除申請がなかったことになってしまいます。
というわけで、最初に連絡したとき以上に、しっかりと書いて送信しました。
返信はいつくるのだろう
それから2日ほど経ちました。
案内通りに削除の申立てをしたのに、はてなからはなんの連絡もありません。
こうした場合、普通は「あなたからのメールがこちらに届きました」といった旨の連絡があると思うのですが、まったく来る様子がありません。
こちらの名前や住所も含めて連絡しているのに、とても不安な気持ちになります。
で、問題のブログはといえば、何事もなかったかのように今日も元気に更新をしている様子。もちろん、私の画像を無断使用している記事もそのままです。
なんだかこのまま逃げ切られそうな予感が、ぷんぷんします。
というわけで、攻め方を変えてみることにしました。
効果抜群だった「利用規約への抵触」
今回、私の画像を盗用していたブログをみると、何から何までパクリで構成されています。
たとえば、インデックスをみるとこんな感じ。
ブログはもう削除されているので、上の画像はキャッシュから取得したものですが、見事にどこかでみたようなタイトルの記事ばかりですね。
どの記事もこんな感じなのです。
ためしにこのブログの記事内で使われている言葉や文章を検索してみると、出るわ出るわ……。元になった記事がすぐに見つかります。
しかも驚くことに、このブログの記事は、元記事を「完璧に丸写し」か「ほぼ丸写し」したものばかり。
画像だけでなく、記事も他サイトからの丸パクリという非常に悪質なブログです。
ちなみにこちらは、キャッシュから取得した問題のブログの投稿者のプロフィールです。
このように作られた記事が3,700以上!
しかも、投稿日数801日。長い間、このようなブログが野放しになっていたことがわかります。
というわけで、この点をついてみることにしました。
再びはてなに問い合わせる
今回は次のような内容で、はてなのサポート(運営)に問い合わせをしました。
- 他サイトの記事をほぼ丸写しして書いているブログがあります。
- 盗用している記事のURL、元になっている記事のURL
- ほかの記事も本文や使用ワードで検索すると、丸写し記事が多数出てきます。
- はてなブログでは、このようなサイトがあってもよろしいのでしょうか?
パクリ記事のURLはとりあえず5つほど書いてみました。
最後の文言は「ちょっといやらしいかな?」とも思いましたが、あえて入れてみました。
というわけで送信。
はてなが速攻で対応
すると翌日、「はてなサポート法務関連窓口」からメールがきました。
届いたメールを引用します。
下記記事に対する削除申立を受領いたしました。
~削除した記事のURL~
通常、発信者への意見照会を経て削除の可否を決定いたしておりますが、今回お知らせいただいたユーザーの利用において、ご依頼いただいた内容とは別にも弊社の利用規約に抵触する利用状況が確認されましたので、上記手続きを経ずにサービスの利用停止措置を行いました。
利用停止措置に伴い、情報の削除も完了しております。ご確認いただければ幸いです。
何やら難しそうな書き方をしていますが、言っていることはかんたんです。
要約すると
- 問題のブログを削除しました
- あなたの申立てとは別に、はてなの利用規約に抵触していたので、すぐに利用停止にしました
といったことが書かれています。
「私の申立てを受領した」とは書かれているものの、なんだかモヤモヤとした気持ちになるのはなぜでしょう。
そう、画像のパクリ対応は遅いのに、自分のところの利用規約に抵触していたら速攻かよ! と思えてならないからです。
はてなユーザーではない私が言うのもなんですが、「はてなのさじ加減一つ」で何とでもなるルールという感じがしてなりません。
結果的には、追加の問い合わせが非常に効果的だったようで、私の画像の件だけだったら、あやふやにされていたかも……という気もします。
追加で問い合わせをしておいてよかったです。
「はてなは、利用規約違反に対しての対応が速い」――はてな関連のトラブルにあった方はこの性質を頭に置いて、対策をとるといいかもしれません。
まとめ
今回の件、結果的には最も良い形になったと思いますが、非常に疲れました。
まさかこんなパクリ方をされるとは……。
はてなの対応も個人的に「?」と感じる部分が多々あり、今もモヤモヤとした気分が残っています。
それにしても、パクリサイトはちっとも減りませんねえ。こんなブログがGoogle検索で上位に表示されていたのもなんだかなあという感じです。
文章も画像も丸写しなのに、コピペ判定されないのかよ!と思っちゃいますね。
しかし、なんで画像がパクられたほうがこんなに疲れなきゃならないんだろう……。